信剣士の細やかな時間のホット一息

チャレンジャーとしての世界で生きたいと思います。会社にエネルギーを注いで来ましたが自分の存在が如何に薄いのか思い知らされ、これからは自分の希望のためにエネルギーを使って見ます。私は何処まで歩いて行けるのか知りたいです。ぶらっと、いろんなテーマに触れて行こう。

《ブログ小説》ブラックで踊る今日とfive star story 30(悠史と拓也の打ち合わせ)

拓也は、悠史の側まで歩み寄って来た。それに気が付いた悠史は拓也が近寄って来る理由に大体の想像がついた。

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「窪さん、早速なんですが例のシステム展開ってどんな感じで進めましょう。」

 

「おう、お前も中々ズバズバ来るよな。」

「じゃあ、お前ノートにベースになるシステムとホームサンプルが見られる様にして隣の会議室に行ってくれ、こっちも準備して行くから。」

 

悠史は、手元に控えた資料を数点掻き集めて会議室に向かった。若干拓也の方が早く準備が整っていたのか彼の方が先に会議室の席に座っていた。悠史は静かに手に持っていた資料を置いて拓也の向かい側へ座った。

 

そして、最初の資料を拓也に見せて話し出した。

これと言って特別な事は何も書いてはいないのだが、読んで字の如くだ。」

 

《基本・売上ベース》

  • 業務プラン  特に無し
  • 窓口限りなく広く
  • ネット環境の有効利用
  • サービス、物流

 

「窪さん・・これって、シンプル過ぎません!?これじゃ殆どノープランみたいなものですよね?」

 

悠史は嬉しそうに笑っている。何故か彼は不敵な態度でもある。凄く勝ち誇った表情なのだ。

 

「そうなんだよ、これから何かおっ始めようかって時にだぞ、自分で枠なんか作ったら結果的に行動を狭める事になっちゃうだろ。」

 

「まっ、確かに言わんとしてる事は分かりますが、もう少し何か無いっすかね?」

 

「では、少し説明するぞ。まず基本売上ベースについてだが、これは商売の原点だよな。分かるよな。」

 

「えぇ。」

 

「じゃあ売上とは何が起こってるんだと思う?」

 

「・・提供する何かに対価を付けて、それを購入してもらう事ですか?」

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「そうなんだよ!拓也君!!まさしくその通り、ではオレ達が出来る事は何だと思う?今現在で使えるスキルと今後のアイデアしか無いだろ。」

 

「まぁ、確かにそうですよね。じゃあ俺は、何をどんな風に進めて行けば良いです?」

 

「最近な、俺がコツコツSNSで人脈広げつつあるんだが、コレが中々面白くて凄いのなんのって感じよ!」

 

「へー窪さんも、SNS始めてたんですね。俺も何個かアカウント持ってますよ、どうしたのですか?」

 

「この集客システムって凄くないか、最近ではネット購入が当たり前だし、何か感じんか?」

拓也は悠史が狙いたい内容にピンと来たようだ、そして拓也は先ほど用意したノートパソコンを取り出して、何やらいじり始めた。カタカタとキーボードを打ち出し立ち上げる。

そしてディスプレイに写されたページを悠史に向ける。

 

「こう言う事っすよね!」

 

拓也の顔つきが少し明るくなっている。そして拓也もまた面白いと感じ始めているのだった。

 

「俺の側の、戦士達はセンスが良い!ではもう説明不要だな。では次行くぞ」

 

「どうせ、今後のこと考えて業務アカウント持て!って言うんですよね、しかも北川と佐々木辺りにもアカウント作らしとけ!みたいな!?」

 

悠史は満足そうで有る。それと同時に楽しみが膨らんでくる感覚が心地よいとも感じてる。ビジネスとはこんな感覚が理想的だと思うのだ。自分の意識が伝達されてることも、今後の展開が速いのだ。これが、伝わらない相手には伝わり難いのだから不思議である。

 

「面白いね〜、そうなんだよ、あそこのマドンナ達にもサイト集客を稼いで貰う。中々の逸材だと思うんだよ彼女達は。あと、この前の高仲君じゃ無いけど男性に対しての交流スキルをもっと上げとか無いと今後は厳しくなるな。今後はそのスキルが更に必要になるはずだから頼むな拓也君。

 

「えっ?交流スキル!?」

 

「いい女が男性を上手くかわす方法!!」

 

 

悠史が満足そうに会議室を出て行く、その後ろ姿を不思議そうに見送る拓也。

(うちのボスは、なんかよく掴めないな。)

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