《ブログ小説》愛と絆のfive star story 8 (5人の戦士)
事務所で昼食を終え、午後の業務に戻った3人は、午前中に仕入れて来た拓也のシステムに関心があるようだ、拓也はノートに書きとめてある不思議なアルファベットと記号の羅列を確認しながら、自分達用のシステムにアレンジしていくためにファイル設定を書き込んでいく。
「よし、こんなもんかな!?」
「ちょっと走らせて見るわ!」
描き込まれたプログラムが起動し始める。拓也は目的の部分まで呼び出して、後ろから覗き込む水菜をみて軽く話し掛ける。
「何か、適当にグラフィック描いてみな。」
拓也と水菜が席を入れ替わり、今度は水菜が軽く何か作り始めた。水菜は簡単な絵を差し込んで見たり背景のトーンを弄ってみる。
「どうかな、こんな感じでOK!?」
拓也が、美咲をの方を見た。美咲は頬杖をつきながら拓也と水菜が行なってる事を見守るように視線を拓也達に向けていた。
「そっちのパソコン立ち上げて、うちのサイトに飛んでみて。」
「佐々木は、enter押して」
水菜は拓也の言う様にキーボードを動かした、そして美咲が、反応した。
「なるほどね!」
「来たよ。」
「ミズもこっちに来て見てみなよ。」
水菜は、美咲のいるパソコンへ向かい覗き込む。
「へー、凄いじゃん!」
先程、水菜がイタズラに処理したグラフィックが早速ネットのサイトに反映されていた。水菜が簡単に書き込んだページであるので凄くシンプルで、お世辞にも素晴らしい内容の絵では無いのだが機能確認としては充分な役割を果たしてはいた。
「他にも、便利なシステムプログラムを用意出来そうだから、またファイルにまとめて転送しとくは。」
拓也はパソコンを見つめて本格的にプログラムの打ち込み作業に入った。マドンナたちは、先程のシステムを使い、色々アレンジしてるらしい。兼ねてから、美咲と水菜は表現力の低いシステムに不自由さを感じていて、どうにかできないものかと拓也に相談してのが始まりだ。
そんな時、悠史と劉基が帰って来た。
「ただいま〜」
劉基が先に声に出した。3人はそれに気づき、挨拶する。そして、今度は美咲だった。
「悠さん拓がまた、面白いシステムにしてくれたよ。」
美咲は涼しい表情をしている。悠史は、ちょうど全員が揃ってると確認した。そして、拓也の持って来たプログラムも良いタイミングとも思った。悠史は今日の朝の出来事をこのタイミングで話そうと思ったのだ。流れは速い段階で処理出来るならそれに越した事はないとも思っている。
「皆んな、少し聞いてくれ!」
「今日の朝、社長からの通達メールが届いた。女性陣はその事は一足先に確認しているんだが、拓也と劉基は一応チェックしときな。」
事務所内は静まり返っている。拓也と劉基は、少しきょとんとしている。悠史が何を話し出すのか関心があるようだ。拓也と劉基は悠史の本社からの通達が届いたと言う発言に、よろしく無い内容である事は薄々感じている。昨日今日に始まったことでは無いのだが、本社からの連絡に良くなる案件が届いたことがないからである。
悠史は続けた。
「俺は、今期の決算でここを退社する。」
さすがに、4人は驚きを隠せない状況らしい。そして、悠史は更に声に出す。悠史からしてみれば今回の件が無くてもいずれ進むべき道として、意識して動きだしていたのである。
「新規事業を立ち上げる!!」
「以前から、水面下で動いて居たんだが、何せ社長の動きが面白い程に斬新なもんで、何とか今期の終わりまでには、独立を間に合わせたい。」
皆んな、黙って聞いてる。
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「俺は、ここに居る4人は最高の人材だと自負している。」
「当然だが、この5人での事業展開を考えてる、悪いが皆んなには早めの結論を聞かせて欲しい。」
「以上!」
4人はしっかりと聞き入っていた。確かに驚いてはいたメンバーだったが、そう言った流れの好きそうな劉基が一番先に声にだした。
「面白いんじゃね!俺は乗っかるよ!!」
そして、拓也
「信用してるよ。」
美咲が
「私達の魅力にメロメロになる所、まだ観てないし、落とせるまでは付きまとわないとね!」
美咲は水菜をみた。
「咲ちゃんゴメン」
「私の目標は、ここの4人のモテ女になる事だから。」
美咲は、微笑んでシメの言葉を用意した。
「決まったみたいだよ。」
「・・・サンキュー。」
「社名は決まってる。」
「FIVE STAR!!」
(愛と絆のfive star storyのマップサイトを用意させて頂いてます。小説の中で生まれるドラマを読みやすくなる様にエリア枠を作らせて頂いてます其方のリンクを貼ったときます。)