信剣士の細やかな時間のホット一息

チャレンジャーとしての世界で生きたいと思います。会社にエネルギーを注いで来ましたが自分の存在が如何に薄いのか思い知らされ、これからは自分の希望のためにエネルギーを使って見ます。私は何処まで歩いて行けるのか知りたいです。ぶらっと、いろんなテーマに触れて行こう。

ブラックで踊る今日とfive star story 18(水菜と美咲)

水菜は美咲の車に乗り込んだ。

「咲ちゃん、お願いします。」

「どぞとぞ。」

美咲は、軽く水菜に反応して車のキーを回した。乗り込んだ美咲の自家用車の車内は比較的シンプルだった。ROOMミラーから可愛らしいアクセサリーが、ぶら下がっていて助手席のエアコン吹き出して口付近にコンパクトサイズのぬいぐるみのインテリアがプランプランとぶら下がっている。

「ミズ、さっきの話しなんだけど・・怖かったよね。大丈夫!?」

美咲は、最初に水菜の気持ちをいたわった。

少しうつむいた水菜が控えめに相づちを打った。

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「うん・・大分落ち着いたよ。」

「そう。それなら良かった。」

美咲は、水菜が短時間で色んな事が次々と展開される出来事に同情した。

そして、どんな切り口で話して行こうか考えながら声にする。

「ミズ?確認したいんだけど、高仲さんの事は恋愛相手として無しとして受け止めて大丈夫?」

恐る恐るではあるけど、ストレートに水菜の胸の内に聞いてみた。

水菜は暫く自分の胸の中を確認する間を取って返事する。

「今迄も、特別意識してない。」

「・・ただ今は、・・高仲さんの事は怖い・・」

美咲は一応そんな質問をしては見たが、それはそうだよなと納得した。

「じゃあ彼に、諦めて貰うように仕向けて行こうか!?」

「えっ!?」

水菜は、はっとした表情で美咲を見上げる。

「大丈夫かな?もう、怖い事無いかな?」

美咲はあくまでも直感であるが、こんな時は早期に手を打つべきだと思った。

恋愛感情は一度昇り出すと、後は膨らむだけだと、そうすると引っ張れば引っ張るほど悪化するはず。

だからこそ早く解決の手段を考えないといけない。

「大丈夫だよ、安心して!」

「私はミズを守るからね。それとうちのエロジィ、彼は凄い人よ!」

水菜は目を丸くした。

「・・・・・」

美咲は軽く微笑んだ。

「実は彼って私も、過去に助けて貰ってるんだ!」

「えっ!?」

水菜は、さらに目を丸くした。

「ボス?、窪さん?」

「そう。」

美咲は、嬉しそう。

水菜は驚きを隠せないと言った状態である。

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「ミズも、今回の件で彼の面白いところ見られるかもね。」

「彼は、間違いなく頼りになるから大丈夫だよ。」

確かに、水菜は悠史の事は一目置いていた存在ではあったのだけど、それは仕事のセンスの方であり恋愛については意識して観察したことは無かった。

「そうなの?・・彼が?」

美咲は大きく頷き、絶対的な自信があるのか最高の笑顔を見せている。

 

「あんたも、彼に惚れるかもよ!」

 

「えっ、咲ちゃんって?」

「もしかして?」

 

美咲は自分口元に人差し指を当てがいシーッと振る舞い。

笑顔で囁いた。

 

「隠れファン!」