信剣士の細やかな時間のホット一息

チャレンジャーとしての世界で生きたいと思います。会社にエネルギーを注いで来ましたが自分の存在が如何に薄いのか思い知らされ、これからは自分の希望のためにエネルギーを使って見ます。私は何処まで歩いて行けるのか知りたいです。ぶらっと、いろんなテーマに触れて行こう。

《ブログ小説》ブラックで踊る今日とfive star story 24(劉基の仕上げと高仲の新たな希望)

劉基が女の子達の少し前を先導して歩いている。女の子達は暗がりの公園を楽しんでいるようにキャッキャ言って後をついて来た。

そうすると少し前方に人影が浮かび上がりこちらへ歩いてきてる。劉基はその人影に気付き女の子達に声を掛けた。

「どうやら俺達の出番が来た様だ、頼むよ。」

「劉のお願いだもんね!やってみるよ。」

一人の女の子が、答えた。

もう一人の女の子は両手を頭の上で組み伸びをしながら笑顔で劉基を見つめている。

劉基はその女の子達を確認するように眺めた。

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「まっ、申し分無いか!!」

「任せてよ!」

もう一人の女の子が応えた。

劉基は自分の趣味のお陰で、夜を歩く女性たちにとっては、中々の顔なのだ。最近の飲み屋にはガールズバーと呼ぶ店舗が多数存在する。そこでお勤めする女の子達の事をキャストと呼ぶらしい。今回劉基に立ち会ってくれた女の子も、そのキャストと呼ばれる女性たちである。

そして、その子らはその世界ではトップクラスのキャストである。まさしく男性の心を鷲掴みに出来るプロフェッショナルである。

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劉基が高仲の存在に気が付けた頃、高仲もまた劉基達の存在にきがついていた。

「ん!?・・誰かこっちに来る?」

つい数分前には衝撃的瞬間を目撃してしまった高仲はまるで生気を吸い取られたかのような呆然となっている。とても信じたく無い映像が頭の中に鮮明に焼き付いている。

(・・水菜。)

自分の失望を振り切る様に前へ前へと歩いてる。自分の境遇にバツが悪いのか劉基達とのすれ違いざまに俯むきかけた瞬間、その相手が知っている人物だと言う事に気づいた。

「・・・あっ!」

高仲はバツが悪く感じで、どうしようか戸惑っていたのだが先に劉基が反応した。

「あれっ!高仲さんじゃ無いですか!?」

「どうしたんすか?こんな所で。」

劉基からの質問で更に戸惑う

「えっ!?いや・・なんと言うか・・」

劉基は高仲の回答に興味が無い見たいな素振りで自分の質問の回答をまたずに又話しをぶつけた。

「高仲さんは、これからヒマっすか?」

「えっ!?」

とんとんと話題が展開する事に少し安堵して躊躇してる。

「いえね、さっきまで会社の連中と食事してたんすけどね、何となくこのまま帰るのも何となくね。」

「分かりますよね!」

劉基は爽やかな笑顔で高仲を見ている。高仲は言わんとしてる事は、何となく理解出来ている。そして劉基が先程まで会社の皆んなと食事をしてたのも承知していた。

「あっ、まぁ・・・」

今の高仲はもぬけの殻状態である。ついつい劉基のポップな乗りに呑まれて行く。

すかさず女の子の一人が劉基に詰め寄る。

「劉、どちら様ですか?」

「えっ?会社の取引先でお得意さまって感じ!」

「へーなんか可愛い〜。高仲さんって言うんだね!私は真香奈です、よろしく」

高仲は魅力的な女性の雰囲気に戸惑いから逃げられなくなっている。劉基が連れている女性達も又溢れんばかりの魅力である。

「えっと・・よろしく・・」

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「劉くん高仲さん、さらおうよ」

「もし、劉くんがOK出してくれたら、ちょっと狙おうかな?」

「おい!内のお得さんだから丁寧に絡んでよ。」

劉基は、相変わらず爽やかな笑顔で彼女を突っ込んでみる。

「丁寧なら良いんだよね!」

「高仲さん、こんな事言ってるけど遊び行っちゃいません。」

「俺も、何か不完全燃焼だし、たまには娯楽付き合って下さいよ、良いっすか?」

高仲の腕には既に女の子の腕が絡まっている。既に女の子に引っ張られる様に動き出している。振り払う気配を感じない高仲を劉基が確認して劉基は振り返る

「決まりっすね!」

 

「・・・・」