《ブログ小説》愛と絆のfive star story 6 (もう一つの魅力)
彼は所定の位置へ車を丁寧に駐車させた。片手にコンビニ袋を持って帰社する。建物の裏口らしき所から事務所へ向かう、駐車場からは裏口からの出入りが近いからだ。
事務所に戻るとマドンナ2人が居た。彼の気配に気がついたマドンナ達が、「おつかれー」と声掛けてきた。彼はマドンナ達に目を合わせることなく
「ほーい」
とだけ応えた。いつもより気配が少ない?
「あれ?他の2人は居ないの?」
水菜が何故か嬉しそうに、彼を見て楽しそうに話し掛けてくる。水菜は何かにつけて人の事が、行動が楽しく見えるらしい。
「あの2人デートだって!」
凄くニヤニヤしている。きっと今度は彼の反応にも興味を示しているかのようでもある。彼女にとって話題のネタ、内容は然程問題ではなさそうである。
「2人で?」
「詳しくは、分からないよ。」
「今頃、何食べてるのかな?」
どうしたか分からないが、水菜はワクワクしてるようだ。食事の想像は水菜にとってはとても関心度の高い内容である。但し彼女にとっては現実のメニューではなく好みの食事メニューの想像を巡らせては、何かを期待する様でもある。
「必要以上に楽しそうだけど・・」
美咲が2人の会話に割って入ってきた。
「拓、そっちはどうだったよ?」
彼女は午前中の結果が気になってるようだ。美咲にとっては業務関係が身近に存在しているために、彼の業務リアクションに対しては比較的敏感である。彼は、
冴木 拓也
パソコン関係に明るく品が良い印象を持っている。プログラム関係の深い部分もコントロール出来るノウハウも身に付けている。そして、午前中もそちらに明るい相手と会っていたらしい。
「おぅ、中々興味深い話しが聞けた。」
「さすが、頼もしい限りです、期待してまってるよ!」
美咲が関心を寄せてる理由は、この部署のコンピュータ関連のシステム管理しているのが、拓也なのだ。本社で配布されたパソコンにシステムの上乗せや新システム導入したりして、この部署のコンピュータシステムの付加価値を上げて行った張本人である。
「午後からは、そっちにファィル組み直して転送入れとく」
「サンキュー」
美咲は拓也の収穫に期待が膨らむのか明るい表情で拓也を見つめていたそんな時、水菜が順番待ちしてたかの様に、口を開いた。
「パスタかな?」
「さぁね!?あの2人でのツーショットは想像しにくいから、他にも居るだろな。」
「ファミレスかな?」
拓也は、ようやく水菜のテンションの理由が理解出来た。
彼ら2人の動向よりも、昼食の内容にとても関心があり頭の中だけでも外食気分を味わおうとしてると感じた。
「お前も外食行きたいの?」
「うん!!」
聞かなきゃ良かった、本気で思った。彼女にしてみたら、如何にして自分元にメリットある話題展開しようかが大事だまたはずである。
まるで、ペットの犬が期待にワクワクさせてるソワソワ感が全開である。
拓也は聞いてしまった俺の落ち度だと思い、水菜から逃げられないと覚悟を決めた。
「今度タイミングの良い時、メシでも食いに行くか?」
「イェーィ!」
(なんだよ、この展開。)
(絶対に計画的犯行だろっ、)
悔しい思い噛み締めてコンビニで購入した蕎麦も噛み締めた。
「咲ちゃん決定だって!」
美咲は少々申し訳無さそうに、笑ってる。
「ご馳走さま♡」
やららた!やっぱ内のマドンナ連中は怖い!拓也は、このマドンナ達は魅力的である部分は否定はしないのだが、彼女達のペースに乗せられてしまうと自分の身が持たないだろうとも時折感じてしまうのだった。
(物語の1話スタートになります。最初から読んで見たいと興味湧かれた方、是非こちらのリンクから、お読み下さい。)
(こちらは、今回の次作の内容となっていますので、続きも是非お楽しみ願います。)